地産地消の飲食店「緑提灯」運動 札幌から全国へ 参加200軒超

札幌で勤務していた農業研究者らがなじみの北海道料理店店主と「地産地消」を進めようと始めた「緑提灯(ちょうちん)」運動が全国に広がりを見せている。

 運動は独立行政法人・農研機構中央農業総合研究センター(茨城県つくば市)の丸山清明所長が発案。札幌勤務だった二○○四年当時、繁華街の飲食店で「北海道の酒を飲みたい」と希望してもないことが多く、スーパーでも道産食材が意外と少なかった。

 「道産食材の店は安全を意味する緑の提灯を掲げては」と同僚やなじみの北海道料理店「かきと旬鮮料理とおそばの店 開(ひらく)」(札幌市中央区南一西五)の藤井理郷店長に提案。翌年、同店が小樽に出す支店を第一号にした。

 店で使用する国産食材がカロリーか重量ベースで50%を超えれば緑提灯を掲げられる。提灯は星が記されており、50%超なら一つ、60%超なら二つ、70%超は三つ、80%超は四つ、90%は五つ、となる。北海道から始まったため当初、道産食材だったが、現在は、国産でもいいことにした。

 現在、北海道から沖縄まで二百四十四の飲食店が参加。旅館や地場産品直販所なども加わった。道内は札幌や帯広、北見、十勝管内芽室町など十七店。

 丸山さんは転勤後も道内の友人らとボランティア団体「緑提灯応援団」を結成、HPで運動を広げている。同応援団は「善意の運動なので食材使用率は店の自己申告。申告があれば手作り提灯を送料だけで送ります」という。

 運動に賛同、二月に緑提灯を掲げた手打ちそばの店「藪忠」(東区北三四東一四)の佐藤忠雄店主は「幌加内産のそば粉と道産小麦にこだわる当店とマッチした」。星は四つだが「近く五つに挑戦する」という。

 緑提灯応援団のHPはhttp://www.midori-chouchin.jp/index.html