サケ遡上祝い、感謝の祈り 札幌でアイヌ伝統儀式

 サケの遡上を祝い、神の恵みに感謝するアイヌ民族の伝統儀式「アシリチェップノミ」が17日午後、札幌市中央区豊平川河川敷で行われた。

 明治政府の禁漁政策で長く途絶えていた同儀式だが、アイヌ民族復権運動の1つとして復活させ、今年で26回目を迎えた。

 道内各地のアイヌが参加。小雨が降る中、伝統衣装を着た祭司らが炉を囲んで座り、祈りの言葉をささげた後、太陽やサケ、水など20の神々にささげたイナウ(木幣)1つ1つに神酒を付けた。

 儀式の後には、見守っていた市民らも参加し、輪になって踊るリムセなどを楽しんだ。

 今回初めて祭司を務めた札幌市の結城幸司さん(42)は「大役だと思っていたが、先輩の支えがあり何とか務めることができた。今後もずっと儀式を続けていきたい」と話した。

(北海道新聞より引用)